橋本病と私

2.病の知らせ、見つけた心の拠り所

2025年7月21日

「甲状腺機能低下症」。

内科の先生から告げられた、初めて聞くその病名。

私の頭の中は真っ白になるようでした。

一体何が起こったのだろう、どんな病気なのだろうと。

不安が押し寄せ、すぐにスマートフォンで情報を調べていました。

『橋本病』

『甲状腺機能低下症』

次々と表示される情報に、さらに心がざわついていくのを感じました。

太る、むくむ、認知症になりやすい、動きが遅くなる……

中には、「放っておくと命に関わる」といった恐ろしい言葉まで。

情報があふれる中で、不安はますます募り、どうしたら良いのか分からなくなっていくのでした。


その頃、私たちは結婚を考えていました。

こんな病気にかかってしまったら、夫に迷惑をかけてしまうのではないか。

これから先の未来が、急に暗く閉ざされるような気がして、押し寄せる不安に、ただただ押しつぶされそうになっていたのです。

そう悩みに悩み、考えに考えた末に、その気持ちを正直に夫に打ち明けました。

すると夫は、何も言わずにただそっと私を抱きしめてくれたのです。

その温かい腕の中で、張りつめていた心が少しずつ緩んでいくのを感じました。


しばらくして、私が落ち着きを取り戻した頃、夫は静かにこう言ってくれました。

「この不調が病気のせいだとわかったのは、いいことだよ。だって、これからどうすればいいか、解決策を見つけられるから。」

その言葉は、私にとって暗闇の中に差した一筋の光となりました。

「これからは一人じゃないんだから、安心していい。一緒にいて、助け合っていこう。」

夫のその力強く、そして優しい言葉に、心の底から救われました。

不安で押しつぶされそうだった心に、再び前を向く勇気をくれたのです。

病の知らせを受け、未来への戸惑いを感じる私に、夫の存在は確かな心の拠り所をもたらしてくれました。


ようやく巡り合った、信頼できる主治医。

私の体と心の声に耳を傾け、共に歩む医師との出会いは、確かな希望へと繋がりました。

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