橋本病と私

7.見た目の葛藤、内面の輝き

体調が安定していく一方で、私を悩ませたのは、思わぬ見た目の変化でした。

これまでの人生で、私は一定の体重を維持するための努力を欠かさずしてきました。

しかし、体調が悪化していくにつれ、その維持が驚くほど難しくなったのです。

そして、甲状腺機能低下症と診断されてからは、その影響で代謝が落ち、体がむくみやすくなっていたことが分かりました。

治療が始まり、体の不調は改善されていきましたが、この体重の管理だけは、私の思い通りにはいきませんでした。

常に自分を律し、理想を追求したいと願ってきた私にとって、この見た目の変化は、まるで自己管理ができていないかのように感じられ、とてもつらかったのです。


ダイエットに挑戦しても、思うように体が動きません。

体力も続かず、運動を継続することも難しい日々でした。

いくら努力を重ねても、体重は減るどころか、増える一方でした。

信頼する先生に相談した時も、「以前が痩せていただけ。今が普通だから心配しなくてもよい」という言葉が返ってきました。

その言葉は、私にとって、努力を切り捨てられたように感じられ、とてもつらかったことを覚えています。


それでも、大切な人たちの目には、いつまでも輝く自分で映っていたい。

そんな思いが、私の心にはありました。

しかし、現実は理想から遠ざかっていくばかり。

それは、とてもとても悲しいことでした。

いまでも鏡に映る自分にがっかりしてしまうことも、正直な気持ちです。

ですが、そんな時だからこそ、私は考えました。

前向きになるためには、どうしたらいいのだろう。

見た目へのこだわりばかりに囚われるのではなく、もっと心の奥深く、内なる自分と向き合うこと。

毎日を感謝して笑顔で過ごそうと努めること。

たとえ完璧ではない日があっても、ありのままの自分を受け入れ、穏やかな心持ちを育むこと。

そうした内面を磨くことこそが、自分を好きでい続けるために本当に大切なのだと気づいたのです。

そして、心のあり方が整えば、言葉遣いや振る舞い、そして表情の一つ一つにも、自然と穏やかさや輝きがにじみ出てくる。

見た目の変化は、その内面の輝きが結果として現れる形なのだと、今はそう思えるようになってきました。

ゆっくりとではありますが、そんな風に思えるようになってきたのです。

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