長い道のりを経て、病と向き合い、自分自身を見つめ直してきた日々。
今、私はようやく、この体験記の終わりを迎えます。
病を得たことで、時には深い絶望も味わいましたが、同時に、これまで気づかなかった多くの大切なものに気づかされた時間でもありました。
甲状腺機能低下症を発症した時、その日々はまさに「平坦ではない道」でした。
倦怠感や抑うつ状態、頭がはっきりしない意識の消失感など、体と心に降りかかったそのつらさは、筆舌に尽くしがたいものがありました。
そして、それは過去の苦しみだけでなく、薬と共に歩む中で、今も変わらず、そしてこれからも向き合い続ける現実です。
体がだるく、心が沈む日は今でも訪れ、理想とする自分とのギャップに苦しむことは、今も私の中にある葛藤の一つです。
しかし、その葛藤の淵で、私は新たな光を見つけることができました。
心の奥深く、内なる自分と向き合うことの大切さ。
毎日を感謝して笑顔で過ごそうと努めること。
たとえ完璧ではない日があっても、ありのままの自分を受け入れ、穏やかな心持ちを育むこと。
そうした内面を磨くことこそが、自分を好きでい続けるために本当に大切なのだと気づいたのです。
そして、心のあり方が整えば、言葉遣いや振る舞い、そして表情の一つ一つにも、自然と穏やかさや輝きがにじみ出てくる。
見た目の変化は、その内面の輝きが結果として現れる形なのだと、今はそう思えるようになりました。
今の私の生活は、病を得る前とは確かに違います。
体調の波や葛藤はあるけれど、以前のような激しい不調に常に悩まされることはほとんどなくなり、たとえ体調が思わしくない日があっても、心穏やかに過ごせている自分に気づきます。
無理せず、自分の心と体に耳を傾けることの大切さを知り、以前よりもずっと丁寧に、そして感謝の気持ちを持って毎日を生きられるようになりました。
これは、何よりも大きな変化であり、私にとっての「生活の質」の向上だと感じています。
私がこのブログ「ozcfam's くらし図鑑」を始めたのは、同じように病で苦しむ方々や、日々の葛藤を抱えている方々に、私の経験が少しでもお役に立てれば、という願いがあったからです。
理想を追求する中で抱えた苦悩も、病との闘いも、すべてを正直に綴ることで、誰かの心に寄り添えるのではないか、そう信じています。
そして、この道のりを支えてくれた、かけがえのない大切な存在があります。
いつも一番近くで私を支え、見守ってくれた夫。それから、愛しいmarcoとhook。
彼らがいてくれるからこそ、どんなにつらい日も前向きでいられます。
そして、離れて暮らしていても、いつも温かく私のことを気にかけてくれる母や姉妹たち。
家族の深い愛情と理解があったからこそ、私はここまで歩んでこられました。
心から感謝しています。
これからも、私のブログでは「橋本病と私」のカテゴリーを通じて、病気の進行状態や、病気にまつわる日常のささやかな出来事を綴っていきたいと思っています。
理想通りとはいかない日々の中でも、小さな幸せを見つけ、感謝の気持ちを忘れずに、前向きに進んでいく姿をお伝えできれば幸いです。
この記録を読んでくださった皆様へ。
もし今、あなたが何らかの悩みを抱え、立ち止まっているとしても、どうか希望を捨てないでください。
心と体の声に耳を傾け、自分を大切にすること。
そして、日々の小さな光を見つけること。
それが、きっと新たな明日へと繋がる一歩となるはずです。
心からの感謝を込めて。
