橋本病と私

甲状腺の定期検査:私の体との対話

先日、半年に一度の甲状腺のエコー検査と血液検査がありました。
この検査は、私にとって、自分の体と静かに向き合う大切な時間になっています。

エコー検査では、甲状腺の様子を細かく見ていきます。
私の場合、右側の甲状腺は萎縮しており、機能が低下しているため、その状態を定期的に確認しています。
また、左側には小さな腫瘍があるのですが、医師からは「よくあることで、特に心配ない」と言われています。
甲状腺にできる腫瘍は「甲状腺結節」と呼ばれ、良性であるケースがほとんどです。
一般的に、10mm以下の小さなもので、がんが疑われる所見がなければ、経過観察となることがほとんどのようです。

今回は、最近気になっていた体重の増加や疲れやすさについて先生に相談し、血液検査でホルモンの数値を確認することにしました。
もし数値に変化があれば、お薬の量を調整することになるかもしれません。

エコー検査や血液検査を繰り返すことは、今ではもう日常の一部になりました。
この病気と付き合うことで、以前より自分の心と体の声に耳を傾けられるようになりました。
それは新しい気づきであり、自分を大切にするきっかけにもなっています。

この病気との向き合い方を前向きに捉えることで、私の毎日が少しずつ、心穏やかなものに変わっていくのを感じています。


もう少し詳しく!甲状腺の病気について

ここでは、少し専門的なお話をします。

1. 甲状腺機能低下症
甲状腺から分泌されるホルモンが不足することで、全身の代謝が低下する病気です。
体のエネルギーが不足するため、疲れやすくなったり、寒がりになったり、むくみや体重増加といった症状が現れます。
これらの症状は、他の病気と間違われやすいこともあり、なかなか気づきにくいのが特徴です。

2. 橋本病(慢性甲状腺炎)
甲状腺機能低下症の主な原因となるのが、この橋本病です。
これは、自分の体を守るはずの免疫細胞が、なぜか甲状腺を攻撃してしまう自己免疫疾患です。
初期には自覚症状がほとんどないため、健康診断などで初めて気づく方も多いようです。
甲状腺の病気は遺伝的な要因も関係していると言われており、私の母は甲状腺機能亢進症、妹は橋本病です。

3. 甲状腺機能亢進症
逆に、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。
こちらは代謝が活発になりすぎるため、動悸や発汗、イライラ、体重減少といった症状が出ることが多いです。
「バセドウ病」が代表的な病気として知られています。

これらの病気について知ることは、自分の体と向き合う上で、とても大切な一歩だと感じています。
これからも、私自身の経験と共に、病気に関する知識を深めながら、この「くらし図鑑」で綴っていきたいです。


私たちの暮らしは、日々のささやかな喜びや、時には困難を乗り越えながら、少しずつ彩られていくのだと改めて感じるようになりました。
この病気が、前向きに頑張るためのきっかけをくれたのだと感じています。

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